3月末現在、備蓄米放出の効果は…
- 本田商店
- 3月25日
- 読了時間: 2分
町米屋の一店主としては、実感ゼロです。
全く効果なしと言っても過言ではないと感じます。

農相は「初ロット分のほぼ全てが落札されて安堵している」と言っていましたが、実際に入札に参加したのは僅か7社のみ。農相の過去の発言では、全国で約90社が入札参加対象になるという話でした。
全国で90社の入札対象者がいたとして、そのうち約60社は入札対象者向け説明会に参加しました。そこから実際に入札したのは7社…どういうことでしょう?
しかも、7社のうち6社は農協さん系列。
実際に落札した数量で見ても9割が農協さん系列の業者です。
単純に、農協さんが獲れ秋に買い損ねた分を備蓄米で補填したという構図では?
何故民間業者は入札しなかったのでしょう?
落札額の平均価格(現在の業者間取引価格より、少なく見積もっても一万円/俵以上安い)から推察すれば、絶対に欲しい価格帯だったはずです。
まだ情報が少ないので何とも言えませんが、今回の備蓄米放出条件である「原則1年以内の買い戻し」がネックになったのではないでしょうか。
即ち、「備蓄米を安く買えたとしても、その値段で新米を集められる見込みがない」ということです。
目先の在庫を安く入手したとしても、買い戻しの段になってから赤字を叩いていては事業活動として意味がありません。
それにしても、相変わらず農相は「在庫が滞留している」の一点張りです。
最近そのテの報道が減った気もしますが、「ヤミ業者や外国人が買い占めている」説はどうなったんでしょう。備蓄米が放出されたからと言って、在庫が市場に溢れ出てきたという状況は全く見られません。
同業者や生産者と情報交換をする限り、「本当に無い」のではないかと感じています。
「どこかに米がスタックしている!」で2度目・3度目の備蓄米放出をしながら新米時期を迎えるんでしょうか。ちょっと無理があると思うのですが。