“令和の米騒動”以降、あまり明るい話題がなくて申し訳ないのですが...
店主の知る限り、一般小売用のお米については「値段は上がったけど品薄は徐々に解消されてきた」という状況です。
問題は業務用米です。
本日も、ここ最近店頭に買いに来て下さる飲食店のオーナーさんに「米の品薄が収まらないので、あと1~2回で(ご購入を)」お断りさせて頂くかもしれない」とお伝えしたところ、「小売用の値段で買っているのに、そんな対応なんですか」と言っておられました。
仰りたいことはよく分かるのですが、現在の業務用米市場はその次元(値段の高い安い)の話ではないのです。即ち、「原料玄米が入ってこない」のです。ホントに。
もっと言えば、小売用の原料についても例年ほど潤沢に出回っている状況ではありません。
正直申し上げて、既存の御取引先(一般のお客様も含めて)の年間使用分を確保出来るのかどうかというような状況で、取引のある生産者や卸業者は勿論、全国各地の関係機関に仕入の打診をしても「既存納品先への原料確保で手一杯」という感じです。
なので、令和6年10月現在、事実上「新規の業務用米取引はお断りしている」という状況です。これは、ひと月に10kg使う飲食店さんでも、3,000kg使う介護施設さんでも、同じように対応させて頂いております。
会社員を辞めて米屋を継いで8年になりますが、業務用利用のお問い合わせを月に何件もお断りするなんて事態は初めてです。私の何倍も米に携わっている父も、「ここまで酷いのは平成の米騒動以来か、あるいはそれより悪いかも」と言っています。
このような異常事態を飄々とやり過ごしている(ように見える)のは、大手の商社さんくらいです。
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