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執筆者の写真本田商店

一般家庭で出来る現実的な米の備蓄について考える④~一般家庭で出来る現実的な米の備蓄方法~

家族経営の町米屋が考える「お米の備蓄」シリーズ。第3回です。

前回の記事はこちら。


シリーズ①~③までをご覧頂いた方の中には「じゃあどうしろと?」と思われた方も多いでしょう。今回は具体的に今日から出来ることを書いていきます。


では、参ります。

①まずはご自身(とその家族)の消費量を計算しましょう。


  • 一か月何キロの白米(玄米食の人なら玄米)を食べるのか?

  • 米食とそれ以外の割合はどうか?


②続いて、「想定」を検討しましょう。


  • 2~3日くらいの短期備蓄(台風等で一時的に停電など)

  • 1か月くらいの中期備蓄(地震等で都市機能全般が停滞・停止など)

  • 半年以上の長期備蓄(大地震・紛争等で国家レベルの非常事態など)


では、①②を掛け合わせて備蓄量を出してみましょう。


  • 1か月に家族で27キロの白米を食べる

  • 何があるか分からないから、まずは1か月分から始めてみる


 

ここで少し脱線します。


普段白米食であっても、保管は「玄米」を基本に考えて下さい。

お米を保管するにあたり、鮮度維持能力順に並べますとこのようになります。


籾>>玄米>>白米


籾状態で入手するのは現実的に難しいので、玄米か白米かの二択になります。

無論、玄米をお勧めします。


「え?でも停電していたら精米はどうするの?」


そうです。停電下では米屋の精米機もホームセンターのコイン精米機も基本的には動きません。ご自身で小型の家庭用精米機・ソーラー発電機・バッテリー等を確保して下さい。


「…なんか、話が大きくなってきたな…また今度考えようかな」


甘いです!


そういう方は、米の備蓄は諦めて下さい。

そう、備蓄というのはそれなりのコスト・場所・労力(身体・精神共に)を必要とするんです。2~3万円出してやった気になっていては駄目なのです。


特に、都市部在住の人は!


普段から玄米食に慣れておくというのも手です。

 

話が脱線しましたので、戻しますね。

「保管は玄米で」というところはお分かり頂けましたね?


①②を掛け合わせるくだりに戻ります。


  • 1か月に家族で27キロの白米を食べる

  • 何があるか分からないから、まずは1か月分から始めてみる


まず、27キロの白米を玄米換算するところから始めます。


以下、重要な公式です(弊店公認)。


白米×1.1=必要な玄米


「糠(ぬか)」というものがありますので、玄米を白米にする段階で重量は約1割目減りします。細かいことを言うともっと色々な要素があり一概には言えませんが、まぁ大丈夫です。


ということで、27キロの白米が要るわけですから、


27×1.1=29.7。つまり29.7キロの玄米が必要なわけです。四捨五入して30キロの玄米が必要と考えましょう。月に白米27キロを消費するご家庭が1か月分の玄米を備蓄する場合、30キロ必要ということですね。


 

これで皆様のご家庭に必要な量が計算できますね。

必要な量が確定しましたら、購入しましょう。購入の際は下記に留意しましょう。


  • 新米を購入すること

  • 真空パックで5キロ単位等に小分けしてあるものを購入すること


新米を購入するのは言うまでもなく鮮度面からの判断です。

真空パックは鮮度維持・防虫・防カビ等の観点から有効だと思います。

小分け袋であれば、使い勝手の他、持ち運びや物々交換等を想定しても優位性があります。



 

ということで今回の結論です。

まずは下記をすぐに実行してください。


  1. ご自身やご家族の消費量を正確に計算する

  2. 消費量1か月分の玄米を、新米かつ真空パック詰めのもので購入する


はじめは1か月分からやってみて下さい。

1か月分あれば、破滅的な危機が訪れない限りは急場が凌げます。


「1か月分あれば大丈夫でしょう」と言っているわけではありません。いきなり1年分といっても気が遠くなってしまうでしょうから、1か月分をお勧めしています。備蓄すべきは米だけではありませんし。



これを実行できた人は次のステップへ…

次回のテーマは「米の備蓄上、必要になってくる米以外の道具」です。

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